こんにちは!たけぴです。
先日、Xbox Series X(以下、XBOXSX)のスペックが発表になり、2020年3月19日に開催された技術発表会にてPS5のスペックも明らかになったよ!
それぞれのコンソール機は今年2020年中に発売と言われてるね。
たけぴとしてはビジネス競争がどのように展開していくのかとっても気になっているんだけど、今回は技術的な比較を概観してみよう。
スペックからの考察
それぞれのハードウェアスペックを比較するよ。
モデル | PS5 | XBOXSX |
---|---|---|
CPU | x86-64-AMD Ryzen Zen2 8コア 最大3.5GHz(可変) |
8コアカスタムAMD Ryzen Zen2 3.66GHz |
メモリ | 16GB GDDR6 | 16GB GDDR6 |
メモリバンド幅 | 448GB/s | 10GB @560 GB/s, 6GB @ 336GB/s |
GPU | AMD RDNA 2 10.3TFLOPS 最大2.33GHz (可変) |
AMD カスタムRDNA 2 12TFLOPS 1.825GHz |
内部ストレージ | NVMeカスタムSSD 825GB リード速度:5.5GB/s(Raw) リード速度:Typical 8-9GB/s |
NVMeカスタムSSD 1TB リード速度2.4GB/s(Raw) リード速度4.8 GB/s (圧縮時) |
外部ストレージ | USB HDD | USB 3.2 External HDD |
後方互換性 | PS4タイトル | Xbox One, Xbox 360 |
両方ともどえらいハイスペックだな〜。
以前から関心のあった GPUの能力だけど、TFLOPS(※1)ベースではXBOXSXの方が16.5%上回っている。
以下、両社の差異について詳細に見ていくよ。
描画性能
スペック表からは見てとれないんだけどそれ以上に気になるのはレイトレーシング(※2)のパフォーマンス。
XBOXSXはDXR Tier1.1(※3)を使ってRDNA2のパフォーマンスを引き出すチューニングをしている。PS5はAMDと協業しているもののリアルタイムレイトレーシングを実行するAPIをどこまでチューニングしているかは見えてこない(多分やっていると思う)。
これらのチューニングが臨場感あるシーンの(特に鏡面の映り込みなどで)レンダリング速度の実効値としてどれほど速くなるかがキモだと思う。
ストレージ
内部ストレージはPS5もXBOXSXもカスタム品を採用しているとのこと。
さて容量はXBOXSXが1TBなのに対し、PS5は825GB、、ん?まじか!825GBって2のn乗じゃねーのかよ!(心の叫び)
XBOXSXはハードウェアによる圧縮処理を行うためCPUの演算を必要としないから、I/O性能もそれなりにいいはず。
XBOXSXは複数のゲームタイトルをシームレスに素早く切り替えるQuick Resume機能を推している。このI/O性能がQuick Resumeに効いてくるはず。
一方PS5は上図のようにデータの圧縮、転送を専用のSoCで行っている。しかもデータ処理の優先度を細かく設定できるので、ゲームのシーンでスムーズな切り替えが期待できそうだ。
体感的なパフォーマンスの差がどれだけ出るかは未知数だけど、スペック表では確かにSSDのパフォーマンスはPS5の方が上。ここはPS5陣営が頑張った点ですな。
拡張性については拡張スロットを使った場合のパフォーマンスはXBOXSXでは保証している。
PS5の方が市販のPCIe4.0 NVMe SSDを追加できて拡張性は高そうだけど、互換性があってパフォーマンスを引き出すSSDを選ぶ必要があるね。
筐体と放熱設計
XBOXSXの筐体デザインが「冷蔵庫」とか一部で言われてるけど市場の評価はいかに?放熱設計が合理的であるのは十分伝わってますヨ。
現時点でPS5のデザインが発表されていないのでPS5の筐体がどのような排熱設計になっているかまだ分からない。
PS5はCPUとGPUのクロックが可変にできるのでチップの発熱はPS5の方が上手くコントロール出来、排熱が若干有利ではないかと推測しマス。その分カッチョイイ筐体デザインになることを熱く希望!
その他インターフェース
PS5はコントローラの感触フィードバック(ハプティックフィードバックと呼ぶ)が搭載されるけど、決め手になるかはデベロッパーがどのように実装するか次第だと思う。3Dオーディオ技術(TEMPEST)は通常のステレオスピーカーで臨場感のある立体的な音響を実現するもの。この辺はさすがのSONYといった感じかな。
XBOXSXは"Smart Delivery"といって1つのゲームタイトルでどんなXboxの機種でも最適バージョンのゲームを提供するサービスを表明している。これはユーザにとってはとても嬉しいんだけどサポートするタイトルがどれだけ出てくるかがキモですね。
それぞれ長所、短所があるけどスペック的には押し並べてXBOXSXがやや上、といっていいかな〜。
ビジネスのことを考慮すると個人的にはPS5のスペックは良いポジションを取っていると思うけどね。
さぁて、情報がある程度出揃ってあとはPS5の筐体デザイン、両社の価格と発売ゲームタイトルが残されたポイントですかね〜。
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(※1) TFLOPS:GPUの演算能力を測る指標、1秒間に浮動小数点を計算する回数で測る。
(※2) レイトレーシング:グラフィックスを描くために利用される手法の一つで、光線の伝播を物理法則に従ってシミュレートすることによって写真のような表現を得るもの。
(※3) DXR(DirectX Raytracing):マイクロソフトのDirectX 12の拡張機能の1として提案されたリアルタイムのレイトレーシングを実行するAPI